更年期障害ってどんな症状?40代からの心身に起こる不調の原因と特徴

更年期の症状と更年期障害
この記事は約 5 分で読めます
更年期障害ってどんな症状?40代からの心身に起こる不調の原因と特徴

 

女性の体は閉経を迎える5年くらい前から、急激にホルモンバランスが崩れます。閉経をはさんだ前後5年を更年期と呼びます。

 

様々な不調が現れますが、その原因と症状について紹介します。

 

更年期の症状はいくつも重なったり日によって違うことが特徴

 

私がまだ30代前半の頃、同じ職場で働いていたTさん(女性40代後半)が言っていたことです。

 

「顔が火照るし大量の汗をかくのよ。更年期ねぇ」

 

まさにホットフラッシュですが、そのときの私はまだピンと来なくて、暑がりになるのかな・・・くらいにしか理解していませんでした。

 

更年期障害というとどんな症状が思い浮かびますか?よく聞くのが、顔がカーッと火照ったり汗がたくさん出るいったホットフラッシュと呼ばれる症状だと思います。

 

更年期には、全身のあらゆる場所に不調が出ますが、ホットフラッシュは比較的ポピュラーな症状で、多くの女性が経験しています。

 

さらに、イライラしたり何もする気が起きないといった心理面でも不安定な時期ということも、最近は理解されてきましたね。

 

CMなどの影響だと思いますが、ちょっとイラッといただけで「更年期じゃない?」なんて家族に言われると腹が立ちますけどね。(私は・・・)

 

ところが、更年期の症状はほんとうに全身くまなく出てきます。次に、体や心に出る不調を細かく見て行きましょう。

 

更年期不定愁訴症候群と呼ばれていた

 

気分がすぐれない女性

 

病気ではないけれど、原因のわからない体の不調を不定愁訴と呼びます。頭痛や吐き気がして病院で診察してもこれといった異常がみあたらないときに使われます。

 

厳密に言えば、更年期の不調は女性ホルモンの急激な減少で引き起こされるので、原因がないわけではありません。

 

しかし、まだ更年期の不調が医学的に証明されていなかった頃は不定愁訴とひとくくりにされ、特に更年期の不定愁訴を更年期不定愁訴症候群と呼んでいたのです。

 

不定愁訴の特徴のひとつに、複数の症状が現れる、日によって違うということがあげられますが、まさに更年期症状はこれですね。心身のどこに症状があらわれるかによって以下のように分類されます。

 

血管運動神経系の症状

ほてり・のぼせ・動悸・めまい・息切れ・全身の冷え・手足の冷え

 

運動器官系の症状

首や肩のこり・関越痛・腰痛・背筋痛

 

知覚系の症状

知覚過敏・知覚鈍麻・儀走感(アリがはっているような感じ)・しびれ感・かゆみ

 

皮膚・分泌系の症状

皮膚や粘膜の乾燥・発汗・湿疹・唾液分泌の異常・ドライマウス・ドライアイ

  •  
  • 消化器系の症状
  • 胃もたれ・食欲不振・吐き気・便秘・下痢・腹部膨満感
  •  
  • 泌尿器・生殖器系の症状
  • 月経異常・頻尿・残尿感・性交痛・性器下垂感・外陰部痒症
  •  
  • 精神神経系の症状
  • 頭痛・めまい・耳鳴り・不眠・不安感・判断力や集中力の低下・憂鬱感・不安感など精神の不安定

 

更年期の初期にあらわれやすい症状

 

このように、40代50代の女性には頭の先から足の先まであらゆる不調が起きやすくなるわけですが、その中でもホルモンバランスの崩れ始めた初期に出やすいのは、血管運動神経障害と精神神経障害です。

 

特に何もしていないのに動悸がしたり、暑くもないのにのぼせたり大汗をかくなど「何か変」と感じ始めるわけです。

 

同時に、イライラしたり憂鬱になったり感情のコントロールが上手くできなくなります。体の不調によるストレスからも精神面で不安定になることも関係しています。

 

月経の変化で更年期を意識する人も多い

 

基礎体温表

 

もうひとつ、体の変化で月経異常があります。月経周期が長くなったり短くなったり、経血量にも変化が現れたり、不正出血があることも。

 

これははっきりした女性の体の変化なので、更年期を自覚する人が多いのですね。

 

余談ですが、私の場合は月経周期に乱れはほとんど起こりませんでした。ずっと同じ周期で来ていて、パタッと来なくなったのです。

 

ところが、約1年後に再開。このときもそれまでの日数、経血量だったのですが、それが一度きり。 これで本当に閉経?と思ったのですが、半年後にまたきました!

 

このときも、通常と同じでした。ここで、こんどこそ!?なんとも女性の体は不思議です。

 

更年期障害の原因は自律神経の乱れ

 

これといった病気でもないのに心身に不調をきたすのは、ズバリ脳の混乱!

 

女性ホルモンの分泌を命令するのは脳の視床下部です。血液中にエストロゲンが足りないことを察知した視床下部はもっと出せと命令します。

 

ところが卵巣はそれに答えることができません。それでも視床下部は出せ出せと命令を出し続けるわけです。その混乱がすぐ近くにある自律神経の中枢に飛び火して乱れてしまいます。

 

この自律神経の乱れが、心身の不調を招くのです。更年期に多いホットフラッシュは、まさに交感神経緊張症状!

 

更年期指数をチェックしてみましょう

 

下記のセルフチェックの合計点で、自分が今どのくらいの状態であるかを客観的に知っておきましょう。

 

症状 強い 中くらい 弱い 無し 点数
顔がほてる 10 6 3 0  
汗をかきやすい 10 6 3 0  
顔や手足が冷えやすい 14 9 5 0  
息切れ、動悸がする 12 8 4 0  
寝付きが悪いまたは眠りが浅い 14 9 5 0  
怒りやすくイライラしやすい 12 8 4 0  
くよくよしたり、憂鬱になる 7 5 3 0  
頭痛・めまい・吐き気がよくある 10 5 3 0  
疲れやすい 10 4 2 0  
肩こり・腰痛・手足の痛みがある 10 5 3 0  
膣や尿道がヒリヒリする・性交痛がある 10 6 3 0  
トイレが近い。尿もれがある 10 6 3 0  
合計点          

 

診断結果
0~25点 上手に更年期を過ごしています
26~50点 食事や運動などに注意をして無理をしないように過ごしましょう
51~70点 婦人科・更年期外来などを受診してカウンセリングなどを受けた方がいいでしょう
71~90点 半年以上の計画的な治療が必要でしょう
91点以上 各科の精密検査を受けることをおすすめします。更年期障害と診断された場合は長期の治療が必要となります。

 

まとめ

 

更年期とは閉経をはさんだ前後5年をさします。女性ホルモンが急激に減少することによって様々な不調が現れることは想像できますね。

 

それはなぜなのか?その答えは自律神経の乱れによるものです。そのメカニズムを知れば、不定愁訴と呼ばれるやっかいな症状にも対処しやすくなりますね。

 

関連記事
記事はありませんでした
コメント
コメント投稿

コメント ( 必須 )

お名前 ( 必須 )

メールアドレス ※公開されません ( 必須 )

サイトアドレス ( 必須 )

トラックバック
トラックバックURL