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更年期の頻繁に起こる頭痛!対策は短期と長期の二本立てで!

更年期の体の不調の原因と対策

 

更年期の症状の中で、わりと多いのが頭痛です。今回は頭痛が起きたときに即効性のある市販薬の選び方や、もっと大事な頭痛を起きにくくする生活習慣などを紹介します。

 

更年期に多い頭痛のタイプはふたつ!あなたはどっち?

 

頭痛と一言でいっても、症状はさまざまです。いつも頭が重い感じがする、締め付けられるように痛い、こめかみがズキズキ痛むなど。

 

更年期の女性に多いのは偏頭痛緊張型頭痛といわれるものです。 頭痛のタイプによって緩和法も変わってきますので、自分がどっちのタイプの症状なのか把握しておきましょう。

 

偏頭痛と緊張型頭痛の痛み方の違い

 

まず、症状によって見当をつけましょう。見分け方はあんがい簡単です。

 

偏頭痛の症状と特徴

 

こめかみから目のあたりがズキンズキン痛みます。心臓の鼓動と合わせる感じで波打つような痛み。片方だけ痛むイメージがありますが、両側が痛むことも少なくないです。

 

このタイプの特徴は、吐き気を伴うこともあること。嘔吐や下痢、便秘などの症状があったり、光やにおい、音に敏感に反応します。

 

気温や気圧の変化にも敏感に! また、体の向きを変えたりすると痛みが増すことも特徴です。

 

一旦発作が起きると2~3日続くこともあり、日常生活へのダメージが大きいタイプの頭痛といえます。

 

そしてさらにやっかいなのが、1ヶ月に1~2度、多い人になると週に一度という風に、周期的に繰り返されることです。

 

緊張型頭痛の症状と特徴

 

頭全体が締め付けられるようにギューッ痛むのがこのタイプ。首や肩など、頭の周りの筋肉が緊張することによって起こります。

 

また、精神的なストレスも大きな要因になりますよ。 特に午後から夕方にかけて、目の疲れや倦怠感とともにあらわれやすいのが特徴です。

 

偏頭痛と緊張型頭痛が併発することも!

 

一人の人にひとつのタイプの頭痛が起こるわけではありません。特に更年期には偏頭痛と緊張型頭痛の合併型という、なんともやっかいな症状を起こすこともあります。

 

合併型にはふたつの症状の出方があります。

 

  • 日によってタイプが変わる
  • 日常的に緊張型頭痛が続いていてたまに偏頭痛が起きる

 

 

頭痛が起きたらどうする?タイプ別緩和法はこれ!

 

では、さっそく頭痛が起きたときの対処法をご紹介します。それぞれのタイプによって緊急時のやり方が異なりますのでしっかり覚えてくださいね。

 

偏頭痛が起きたときの対処法

 

  • 痛む場所を冷やす
  • 暗くて静かな場所で休む
  • ズキンとし出したらカフェインを摂る

 

ポイントは冷たいタオルなどで冷やすこと。偏頭痛は血管が急激に拡がって起こります。なので、温めるのは逆効果!マッサージや入浴も控えましょう。

 

光や音などで悪化することもあるので、暗くて静かな場所でできれば横になって休みましょう。

 

カフェインは血管を収縮させる作用があります。早期に適量飲むことは効果的。かといってがぶがぶ飲みすぎはダメですよ。

 

緊張型頭痛が起きたときの対処法

 

  • 温めて血行を良くする
  • 気分転換でリフレッシュ

 

偏頭痛のときとは反対に、こちらはコリをほぐして血行を良くしましょう。マッサージや半身浴がおすすめです。蒸しタオルで肩や首筋を温めるのも効果的。

 

ストレスから体がガチガチになっているときにも起こりがちです。そんなときは何か楽しいことをして気分転換をしましょう。気がつけば頭のコリもほぐれていることも!

 

我慢できない!市販の頭痛薬の選び方と使うときの注意点

 

頭痛、特に偏頭痛は安静にして休んでいるのが一番です。でも、更年期世代はなにかと忙しいし、自分勝手に予定をずらすことも難しい年代でもあります。

 

朝から頭痛がひどいけど、どうしても会社を休めない!キャンセルできない約束がある! そんなときは市販薬に頼るのも止む無し、です。

 

市販薬を選ぶとき、なにを基準にしていますか?商品の知名度?

 

市販薬は危険度によって3つに分かれている

 

ここで少し薬の知識を持っておきましょう。

処方箋なしで買える市販薬はいくつかに分類されます。

 

  • 第1類医薬品
  • 第2類医薬品
  • 第3類医薬品

 

これは危険度によって分けられていて、第1類医薬品は薬剤師からでないと購入できません。一般のドラッグストアで購入する場合は時間帯によって薬剤師不在のことがあるので注意が必要です。

 

また、第2類医薬品でも、指定第2類医薬品があって第1類に入れるほどではないけれど第2類として扱うには少し強い薬です。

 

②など数字が○や□で囲まれています。これも薬剤師からの購入になります。

 

頭痛薬は有効成分をチェック

 

次に、頭痛薬というと解熱鎮痛剤ですが、有効成分に注目しましょう。頭痛に効く成分はこちら。

 

  • アセトアミノフェン製品
  • アセチルサリチル酸(アスピリン)製品
  • イブプロフェン製品
  • ロキソプロフェン製品(第1類医薬品)

 

まず、覚えておきたいのがアセトアミノフェン製品以外は胃への負担が大きいので空腹時は避けること。食後の服用が基本です。

 

頭痛薬は(どの薬にも言えますが)合う合わないがあります。ここでは、一般的に言われていることを紹介しますので、参考程度にしてくださいね。

 

効き目の早いロキソニンとは?

 

ロキソニンSは効き目が早く眠くなりにくいと言われていますが胃への負担があります。この薬は整形外科や歯科でも痛み止めとして処方されることが多いのでなじみの人も多いのでは?

 

そのときも胃薬と一緒に出されると思います。ロキソニンは比較的胃にやさしいと言われていますが、副作用には消化器症状(胃部不快感・腹痛・嘔吐・下痢など)やむくみもあります。鵜呑みにしないほうが賢明です。

 

頭痛薬で眠くなるのはなぜ?

 

鎮痛薬を飲むと眠くなると言われるのはなぜでしょう?それは、鎮痛成分とは別に効果を高めるために鎮静成分が配合されているものがあるからです。

 

眠くなるのはその成分の副作用であることが多いのですね。鎮静成分はブロモバレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素などです。イブクイック頭痛薬などに配合されています。

 

眠気を避けるには、単一成分の頭痛薬を選ぶようにするとある程度避けられます。 タイレノールA、バファリンA、バイエルアスピリン、リングルアイビー、ロキソニンSなど。

 

偏頭痛には市販薬は効かないと知るべし!

 

ここまで市販の頭痛薬について紹介しておいて今さらですが、市販薬で偏頭痛を治すことはできません。

 

なぜなら偏頭痛の原因は血管が拡張することによって起こります。 市販薬では拡張した血管を元に戻すことはできないのです。

 

偏頭痛に効く薬というのは、血管の拡張を抑えて神経に直接働きかける薬です。代表的なのはトリプタン系薬剤で、これは処方薬です。お医者さんへ行って処方してもらうしか方法はないわけです。

 

ただ、市販薬がまったく無駄かというとそうとも言い切れません。拡張してしまった血管を元に戻すといった根本的な治療は期待できませんが、痛みを緩和するという意味では効果はゼロではないのです。

 

軽い痛みであれば(それだけでも不快です)効果はあります。実際、わたしも何度か頭痛薬で乗り切っています。もちろん、吐き気を伴うような重症の頭痛の場合は医療機関を受診してくださいね。

 

頭痛薬の多用には要注意!薬物乱用頭痛とは?

 

頭痛を改善したくて薬を飲んでいるのに、そのせいでさらに頭痛の頻度や症状がひどくなってしまうのが薬物乱用頭痛です。 こんな人は要注意です

 

  • 月に15日以上頭痛がしている
  • 月に10日以上頭痛薬を服用している
  • 以前飲んでいた頭痛薬が効かなくなった
  • 朝から頭痛がする

 

薬物乱用頭痛は市販薬だけでなく、医師から処方される鎮痛薬であっても陥る危険があります。頭痛持ちの人は痛くなくても予防的に飲んでしまいがちなので絶対にやめてくださいね。

 

頭痛予防のストレッチ!1日2分だけがんばろう!

 

緊張型頭痛の予防だけでなく偏頭痛の頻度を減らすにも首や肩まわりの筋肉をほぐすことはたいせつです。肩を上下に動かしたり、両腕を前後に回転させるといった簡単な動作で大丈夫です。

 

日本頭痛学会が推奨している頭痛体操もTVで紹介されて話題になりました。 頭痛体操

 

ポイントは、頭と首を支えているインナーマッスルをストレッチして後頸筋をほぐす、肩をまわす運動で僧帽筋をほぐすこと。

 

首の細い人やなで肩の人は頭を支える筋肉が弱いため肩こりになりやすいので注意してください。背筋や腹筋も鍛えるようにしましょう。

 

まとめ

 

更年期の頭痛は時期が来ればやがて治まることが多いです。更年期世代は仕事や家事など日々忙しく、ゆっくり休息をとることは難しいかもしれません。

 

でも、無理をすると頭痛が慢性化したり症状が悪化して日常生活に支障をきたす更年期障害になってしまいかねません。

 

家事は家族に分担してもらう、つらいときは横になるなど、自分自身を労わってください。頭痛のときは食べず・動かず・休息することが一番です。

 

私たちには自然治癒力が備わっています。ときには頭痛薬に頼ることも必要な場面はありますが、免疫細胞の顆粒球などによって炎症は鎮まっていきます。